デジタルホールディングスグループの社員や採用に関する情報を掲載しています。

パーパスとバリューの体現に向けて。個を尊重しながら全社員とともに挑戦を

2024.02.29
株式会社デジタルホールディングス グループ執行役員 グループCHRO 株式会社オプト 取締役CHRO
石綿 純 Ishiwata Jun
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1992年4月
㈱リクルート入社(現㈱リクルートホールディングス)入社
2013年4月
㈱スタッフサービス・ホールディングス
2015年7月
㈱光通信
2018年7月
㈱オプトホールディング(現㈱デジタルホールディングス)入社
グループ執行役員 グループCHRO (現任)
2019年4月
㈱オプト取締役(現任)

※本文は取材当時の情報です。

デジタルホールディングスグループの人事最高責任者(CHRO)を務める石綿純。2018年の就任以来、新しい価値を生み出せる組織づくり、豊かなビジネスマインドを持ち合わせた人材育成に力を注いでいます。
「個の尊重」を根底に置く石綿の人材に対する価値観。新年度からスタートする新たな経営戦略とどう掛け合わせていくのでしょうか。

「新卒のときの会社選びもそうでしたが、自分が体験したことのないこと、新しいことにチャレンジしたいと思っていました。リクルートでは入社から11年にわたり営業を経験しましたが、仕事の幅と自分の世界を広げることの連続でした。知らないことが知れるようになったときの喜びは大きかったですね」

ーーそう話し始めた石綿は、「好奇心を大事にして仕事に向き合うことは、私のビジネス人生のテーマです」と付け加えながら、その後9年間所属した人事部門でも、好奇心が刺激される仕事に携わってきたと振り返ります。

「そのうちの5年は人事部長を務め、後半には会社のグローバル化にともない、グローバル人事の立ち上げを行ったのですが、この仕事も未知への挑戦でした。『不安もある。けれども、ワクワクする。そんな仕事がしたい』という入社当時の思いを再発見しました」

ーー個々人の持つタレントを最大化させて、つなぎ合わせる面白さに気づいたのもこの時期。メンバーの多彩なスキルを活かして組織を立ち上げた実績が、外部から評価されたとき、石綿はその価値と、やりがいの大きさに充実感を覚えたと話します。

「自分一人でできることは、役職が上がれば上がるほど限られます。その代わり、一緒に働く仲間の専門性をつなぎ合わせ、コーディネートできれば、1+1が2以上のものになっていく。その素晴らしさを発見する経験は、仕事の醍醐味の一つかもしれません」

「人やチームの可能性に火を灯す仕事がしたい」と一念発起。オプトに入社


ーーその後二つの事業会社を経て、トップ交代のタイミングでリクルートを離れ、情報通信業を営む会社に人事担当役員として迎えられます。ビジネスモデルに価値を置き、誰が挑戦しても結果を出せる仕組みで成長を遂げる同社で、石綿は人材の価値を高め、ビジネスモデルと掛け算して業績を伸ばすことに励みました。

「こうして僕は、人材価値で戦う会社と、ビジネスモデルで戦う会社の両方を経験しました。これを踏まえ、この先どういう仕事をしていくかを考えたとき、前者のような会社でもう一度成果を残したい気持ちがわいてきました。いまでもそうですが、このときも“自らの可能性や能力に気付いていない人やチームに火を灯せる仕事”がしたいと思ったのです。そんなときに声をかけてくれたのが、リクルート時代の上司であり、オプトホールディング(現:デジタルホールディングス)の社外取締役である水谷智之さんでした」

ーー水谷氏の誘いを受けた石綿は、2018年にオプトホールディングにグループCHROとして入社。翌4月からは、オプト取締役と兼務しながら、以来、グループ内に新しい風を吹き込んできました。

「入社当時は、『新しい価値を創ることを、この会社に根差そう』と考えていました。そこで、2022年から新しい価値創造を体現する取り組みに関するプレゼンテーションイベント『New Value Forum』を実施し、文化づくりに力を注ぎました。さらには、人事制度や評価制度の見直しを図り、各種研修も役員を巻き込みながら、体系的なものへと刷新しました」

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マインド重視の人材育成で広い視野と好奇心あふれる社員をつくる

ーー2024年4月1日以降、デジタルシフト、オプトインキュベート、コネクトム、リテイギをオプトに統合する当社グループ。マーケティングに関わる広告、CRM支援、開発支援、人材の常駐支援などのサービスをワンストップで提供できる体制を構築し、エンドユーザーのLTV(※1)を伸ばしていくための価値提供に挑もうとしています。会社が大きな転換期を迎えようとしている今、「インターネット広告とDX両方に精通した知見を持つ人材の育成と強化」「複雑化する事業に対し、リーダーシップを取れる経営層の育成と発掘」を掲げる石綿は、その実践にあたり、「スキルはもとより、マインドを重視した人材育成を行いたい」と意気込みます。

※1 LTV
一般的には顧客生涯価値(Life Time Value)の略で、ある顧客が商品・サービスを初めて利用してから、長期的な関係のなかで得られる利益を指す。当社グループにおいては、これまで以上にエンドユーザーの理解と、真に顧客に寄り添った支援に注力し、エンドユーザーへの価値提供に重きを置くことで、短期利益ではなく、永続的な事業成長に貢献するという概念を指す。

「広告代理店は、お客さまからマーケティング上の課題に対してオリエンテーションがあり、その内容に基づき、お客さまに伴走するケースが多くあります。その結果、お客さまに貢献でき、売上としても返ってくるのですから、悪いことではありません。ただ、お客さまのことを考えるあまり、より広い視点で物事を見る視点を忘れてしまいがちです。その状態から、どうやって視点を外に向けていくのか。あるいは、好奇心を持ってあらゆることを吸収するにはどうすればよいのか。人材育成ではこうした観点を大事にしています。
たとえば、副業も当社グループは業界に先駆けて解禁し、いろいろな体験ができるようハードルもグッと下げて運用しています。このほか、大学院でMBA取得を目指すプログラムを4年前から始めており、同プログラムを通じたMBA取得者は在学中を含め6名となり、ISLのリーダーシッププログラムとあわせると、10名超に上ります。また、同時期に『経営人材育成プログラム』もスタートしていますが、これらは人間の土台となるマインドの育成に重きを置いています。
マネージャーに向けては、メンバーとの対話の質向上を目的に、コーチングスキルの導入を行っています。これも、個人の内なる動機をいかに高めていくのかを軸足に置いています。いずれも共通のテーマは、“パーパスの実現に向けて、どのようなアプローチで次世代経営者をつくっていくのか”。ここが人材育成の要諦です」

ハイブリッドワークでコミュニケーション量を増やし、成長を加速させていく

ーーグループ内ではハイブリッドワークがスタートしています。石綿は、「個々人の成長をより強く促すことができたら」と期待を寄せながら、その背景をこのように語ります。

「コロナ禍で始めたリモートワークは、通勤から解放される、子育て中の社員が公私の両立をしやすくなるといったメリットをもたらしました。その一方、例えばお客さまと対峙して行う広告代理の仕事には、リアルなコミュニケーションから生まれるアイデアがときにインパクトを生むことがあります。しかしながら、Slackやメール上のコミュニケーションでは『些細なことはわざわざ話題にするまでもない』と、個々人が判断しがちであり、当事者以外が課題の背景をつかみにくいという弊害も見られます。実際に役員同士が、一つの部屋で仕事をしていれば起こらないような議論を交わす姿を目の当たりにしたとき、同じようなことが現場ではもっと起きているのではないか、と危機感を覚えました。こうした不都合を取り除き、会社と個人の成長をもっと加速させていくには、社員同士の闊達なコミュニケーションが大切なのではないか、と改めて気づいたのです」

ーー直近、石綿が1か月にわたりフル出社をしてみたところ、社長やメンバーと話す量が増え、リモートワークだけでは感じられない対面コミュニケーションの価値を改めて実感したと話します。

「もちろん、家庭の事情で出社が難しい方や、遠方に住んでいる方に対しては、引き続きリモートワークができる環境は継続して提供していきます。その前提ではありますが、対面でのコミュニケーションは、例えば、商談においてもお客さまに当社の価値を分かりやすくお届けできることにつながることもありますし、社員一人ひとりの仕事に対する姿勢や質にも好影響が生まれる可能性もあります。新しいアイデアをつくり、お客さまに提案していくことをスピーディに実行するには、この形が適している部分があることも事実です。その結果、得られた個々人の成長が、会社の成長につながっていくとも思います。出社する意味や出社の良さを一人ひとりが自ら見出すことができれば、ハイブリッドワークは加速していくと考えています

石綿の挑戦。「すべての社員をパーパス、バリューの体現者に」

ーー新たな戦略、新たなワークスタイルでリスタートを切る私たちですが、石綿は人事最高責任者として、社員をどこに導こうとしているのでしょうか。そして、そこに向かう社員には、どのような心持ちが必要と考えているのでしょうか。

「デジタルホールディングスのパーパス、そしてバリューである『5BEATS』の世界観を体現していきたいと強く思っています。そのために、一人ひとりがどうやって力をつけていけばよいのかについて、考えていきたいです。また、社員には『当社グループで働くこと』=『世の中で通用する力がつく』、そんなステージを用意したいと思っています。これは、仮に会社が明日なくなったとしても、すべての社員に『だったら、ぜひうちに来てください』と他社からオファーが届くようにしておくことを意味します。その形が、会社にとっても個人にとっても幸せな状態だと考えているからです。その道標が『5BEATS』に掲げていることであり、全員が体現者になれれば、パーパスである『新しい価値創造を通じて産業変革を起こし、社会課題を解決する。』の世界観をつくりだせる会社になれると信じています。ですので、社員の皆さんには好奇心を持って、まずはやってみてほしい。ダメなら戻ればいいだけです。足踏みしているのではなく一歩踏み出そうよ、と。私たちは業界の中ではチャレンジャーのポジションですから、追い付け追い越せの気持ちで思い切って実行し、目的に向かうことを願っています」

ーーそのうえで、デジタルホールディングスに新たに迎えたい人物像について、このように語ります。

「心の中に『やってみたい』『こうしたい』という好奇心を持っている限り、人間は成長すると思います。私たちのグループを通じて成長したいという方は、ぜひ一緒に切磋琢磨しましょう。心から応援します」

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